BMW i8を2年弱乗った感想

2022/01/31

BMW i8 レビュー

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クルマのレビューというものは、大概、買ったばかりのときは、ちょっと不満なところをエッセンスとして入れつつオーナーさんは大抵褒めちぎります(専門誌のレビューなんかもその傾向が多いですよね)。なので、あまりアテにしておりませんが、2年乗っての感想とかは、結構現実を見れているレビューが多いので、参考にさせていただいております。

そして、僕もi8オーナーになって2年弱経ちますので、そろそろ書いてみようと思います。
今や、吉村さんや、宮迫さんや、YOSHIKIさんや、有名なユーチューバーさんなど乗っていて、比較的日が当たってきたi8。

これからi8を手に入れようと思っている方の参考になれば幸いです。

○故障について

偶然の出会い&ほぼ衝動買いだったBMW i8ですが、まず、大きな故障は出ませんでした。それどころかマイナートラブルさえ出ませんでした。乗って運転していても、そんな雰囲気さえもありません。丈夫な車だと思います。

たぶん気になるのが、バタフライドアのガスダンパーのへたりだと思いますが、この僕のブログにも書きましたが、個人輸入すれば部品はかなり安いですし、交換もDIY感覚で出来ますので心配有りません。

○普段乗り出来るクルマ

街乗りは、車幅が1940mmあるので、その点を抜けばかなり快適です。驚きなのは、このスタイリングなのに、一度も底を擦ったことがありません。フロントもクリアランスがあります。段差をあまり気にしなくて良い点は、こういったクルマでは珍しいです。

バックカメラやコーナーセンサー、バードビューも備わっているので、そういう面では安心です。

但し、バタフライドアは、完全に開かないと、ご覧の通り乗り降りが出来ません。

なので、駐車場で隣の車のせいで完全に開ききらない場合は、降りれません(;´∀`) 逆側から降りるしか無いです。幸い僕はそういった事例には当たったことがないのでアレなんですが、車幅も広いことも有り、駐車する場所には気を使います。

乗り心地は硬めで段差を拾いますが、許せる範囲です。
道の状態の良い高速等では、滑るように走ります。
車幅が許せるなら、後方視界もある程度確保されてますし、誰でも運転できるクルマだと思います。
内装も実に簡素。ゴージャス感はないですが清潔感はあると思います。
夜は、インパネからドアにかけてのラインイルミが綺麗です。白・青・橙で色が選べます。

荷物は、なにせ後部座席がありますので、ここがかなり重宝しますし、リアにも私的には結構容量があると思われるトランクスペースもあります。ゴルフには行かないので、ゴルフバックどうこうという話は分かりません。ただ、リアトランクスペースはエンジンの真後ろなので、温まります。ナマ物は控えたほうがいいです。

前席のヘッドクリアランスは十分確保されていて、シートは固めです。電動シートでヒートシーターもついてます。後部座席の乗り心地等は、乗ったことがありませんから分かりませんw

カーオーディオですが、Apple Car Playはついてません。僕の2014年式のものは、Bluetoothは、途中で止まったりなんだりと、意図したとおりに動かず、あまり使い物になりません。

My BMWというアプリで、ライトをつけたり、ドアロックや解錠をしたり、エアコンをつけたりと、ある程度の遠隔操作が出来ます。かなり反応が遅いですけど。

ナビですが、他のBMWの車種についているものとほぼ同じ感じです。地図はBMW Storeでアップデートを契約出来るのですが、なんだか去年からBMW Storeサイトが落ちている状態が続いているようで、詳しい内容はこれ以上書けません。センターコンソールにある真ん中の丸いエンコーダーは、タッチパネルになっていて、ここをなぞると、ナビをスクロール出来たり、文字を手書きで入力出来たりします。

○スポーツカーとしてどうか?

このクルマはハイブリッドです。基本静かです。エンジンはミニと同じ3気筒1.5ℓガソリン・エンジンです。このパワートレインで官能的な音は到底期待できませんが、このi8はASD(アクティブサウンドデザイン)がついております(この当時はASDという言葉があったかどうかは疑問)。要はエンジンの排気音の音をマイクで拾い、電子的に合成して、あたかもV6もしくはV8的な音を作り出しております。この音を、いろいろなレビュー記事では褒めている人が多いのですが、僕はいただけませんでした。高揚するまでは至りません。やはり電子音のせいか音のバランスが悪く、実際のエンジンを載せたクルマに比べて音が小さいですし、なにより音自体がこもっております。やはり作られた音という感じは否めません。

速さですが、まず出だしは速いです。ハイブリッド特有の加速の仕方で、しかも4WDですから、速いのは当然ですね。あっというまに法定速度を超過してしまいそうになります。ガソリンエンジンが出力231ps、トルク320Nm、これに、出力143ps、トルク250Nmを発揮する電気モーターを組み合わせ、システム合計の最高出力は374psですから、速いのは当然という感じです。しかもカーボンも使っていて車体も軽いですから。コーナーも、この車幅からは想像がつかないくらい、ヒラヒラと抜けてくれます。ただ、ハンドルは軽すぎる気はします。

走りには全くクセがなく、速いです。
しかしながら、スポーツカーと呼ぶには僕はキツいかなと思います。
やはり、純粋なガソリンエンジンのスポーツカーと比べると、味わいが全く違います。
これは、速さとかの単純な問題ではなく別次元の問題です。
なかなか言葉で言い表しにくいところなのですが、クルマとの対話が楽しめない感じとでもいいましょうか。優等生すぎるのです。僕自体、スーパーカーブームを生きた古い人間なので、ジジイの戯言と思う方もいらっしゃると思いますが、ロータスエスプリや、クリオV6スポール、フェラーリ・テスタロッサなどを乗ってきた僕が感じている正直な感想です。そういった感覚を求めず、ただ、ひたすら、カッコよくて、静かで、乗り心地がよく、目立つクルマということで選ぶのであれば、このi8は最強だと思います。

○維持費は?

前述したとおり、まったくもってトラブルが無かったので、車検&法定点検費用だけです。この費用もなんら日本車と変わらない値段でした。個人的に、すっかりへたってはいなかったのですが、ガスダンパーを交換しましたが、2本で3万円台程度の出費です。
保険は、料率クラスが、今の時点で僕の入っている保険会社では、車両13 対人・自損 7 対物 2 傷害 7となってました。

燃費なんですが、状況にもよりますが、普通にそのへんをドライブ的な感じで、リッター14〜15Kmくらいだと思います。思ったよりよろしくありませんw ただ、ハイブリッドなので、コンフォートモードやエコモードだと積極的に電気を使いますので、前もって充電しておけば、電気だけで25Kmくらいは行けます。しかしながら、ガソリンタンクが42Lしかないので、比較的頻繁にガソリンは入れる感じです。

充電は、充電器にもよると思いますが、うちでは100Vで充電出来てます。考えようによっては、200VよりHVバッテリーに優しいかもしれません。時間としては、感覚として、100Vでゼロからだと、大体半日くらいでしょうか。

○他に何か不安な点はないか?

これはやはり、HVバッテリーの故障やへたりでしょう。まだあまりi8のHVバッテリー交換の実際の事例がネットを探しても無いのですが、恐らく噂を総合すると、200-300万はすると思います(後に調べたら、HVバッテリーだけで500万くらいでした)。僕のi8は、2014年式で、今年8年保証が切れます。この後は、仮にHVバッテリーに何かあったり、寿命(約70%くらいまでしか充電ができなくなる)がきたら、高額な費用を支払わなければなりません。


総じて、HVバッテリーという爆弾を除けば、とても良い車だと思います。
でも僕は、今年、おそらく別のクルマに乗り換えるつもりです。
やはり、乗れるうちにガソリン車に乗っておきたいという気持ちが強くなって仕方が無いのです。
やはり電気やハイブリッドにはない、ガソリンエンジンの心地良さや味わい深さがタマラナイのです。

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